主に視覚と聴覚を独占することでより現実的な体験ができるVRは、幅広いジャンルで活用されているのが実態です。
そして、そのジャンルは現実世界をベースにしたものと、コンピュータ上に作成した完全な仮想空間との大きく2通りに分けられます。
現実世界を舞台にしているVRの場合は、一般向けだとスポーツ観戦や観光などが対象です。
あらかじめ撮影した映像やライブ配信を用いることで、直接会場やスポットに足を運ばずとも楽しめます。
そのほかにも、賃貸の内覧をインターネット上で済ませたり、遠く離れた場所で開かれる講義に疑似的に参加したりすることも叶います。
また、事業面では研修用として使用されることも多く、文章やビデオなどではなかなか伝えられない現場の雰囲気を把握させることに貢献できるのです。
そして、完全な仮想空間上でのVRでは、現実世界では実現できない体験を可能とします。
アミューズメントとしてフィクションの世界に入り込んだような感覚を味わえたり、まだ完成していない建築物の内容をバーチャルでいち早く知れたりするのです。
娯楽面以外では、災害が発生したシミュレーションで現実的な動きの把握、医療面で医師がリスクなく本格的な手術を再現するなどして活用できます。
もちろん、現実世界と仮想空間のどちらかしか体験できないというわけではありません。
それぞれを合成したり、カメラを使用して使用者の手など身近なものを取り込み、現実感を高めたりするタイプのVRもあります。